世界のワイン スペイン・ポルトガル・アメリカ・チリ

2013年10月11日 / ワインの基礎知識, 世界のワイン

世界のワイン スペイン・ポルトガル・アメリカ・チリ

スペイン、ポルトガルは長いワイン造りの歴史がありますが、アメリカ、チリはニューワールド(新興国)という位置づけになります。

私は、コストパフォーマンスに優れたニューワールドワインがとても好きです。お財布にやさしいのが嬉しい。そして美味しい。
またアメリカのカリフォルニアワインは近年注目されるワインの一つです。スーパーや量販店にも並ぶようになりました。
※おすすめワインは私の独断と偏見で掲載しています。味の感じ方には個人差がありますので参考程度にどうぞ。

スペインワインの特徴

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スペインのワイン生産量は、イタリアとフランスに続く世界第3位(2009年)。

ぶどう栽培面積は世界最大。肥沃な大地と太陽の恩恵を受けたワインです。

害虫フィロキセラの蔓延で、フランスのボルドー地域の醸造家が移り住み、良質なワイン生産地域に成長した地域が多数あります。とくにリオハで生産される高級赤ワインは、ボディのあるしっかりとした味わいで飲み応えがあります。 リオハはフランスのボルドー地方の醸造技術を取り入れた産地で、スペインにおいて唯一最高級の格付けを受けています。

アンダルシア地方で生産される酒精強化ワインのシェリー酒や、スパークリングワインのカヴァ、フルーツの果汁と砂糖を加えたサングリアも有名です。

スペインワインを総合していうならば、陽気な雰囲気そのままに庶民的な味わいを楽しめるワインではないでしょうか。

原産地制度とは別に醸造所内での熟成期間による熟成規定があるのも特徴です。

おすすめのスペインワイン

【スペインワインの熟成度】

  • ホーベン / シン・クリアサ
    樽熟成1年以下、または全く樽熟成を行わないワイン
  • クリアンサ
    赤…樽または瓶で最低2年以上熟成、そのうち最低6カ月(リオハは1年)樽熟成
    白・ロゼ…樽と瓶内で1年熟成、そのうち6カ月は樽熟成
  • レゼルバ
    赤…樽・瓶熟成3年以上、そのうち樽熟成最低1年以上
    白・ロゼ…樽・瓶熟成2年以上、そのうち樽熟成最低6カ月以上
  • グラン・レゼルバ
    赤…樽熟成2年以上の後、瓶熟成3年以上
    白・ロゼ…樽・瓶熟成4年以上、そのうち樽熟成最低6カ月以上

【スペインワインの格付け】

  • V.P. Vino de Pago
    ビノ・デ・パゴ 単一ぶどう畑限定ワイン
  • D.O.C. Denominacion de Origen Calificada
    デノミナシオン・デ・オリヘン・カリフィカーダ 特選原産地呼称ワイン
    リオハ/プリオラートが認められている
  • D.O. Denominacion de Origen
    デノミナシオン・デ・オリヘン 原産地呼称ワイン
  • V.C.I.G. Vino de Calidad con Indicacion Geogr?fica
    ビノ・デ・カリダ・コン・インディカシオン・ヘオグラフィカ 地理的呼称高級ワイン
  • Vino de la Tierra/Vinedos de Espana
    ビノ・デ・ラ・ティエラ(地酒) ビニュードス・デ・エスパーニャ(国産テーブルワイン)
  • Vino de Mesa
    ビノ・デ・メサ 一般的なテーブルワイン

ポルトガルワインの特徴

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※center:Original Update by JoaoMiranda
※right:Original Update by Paula Santos

 

ポルトガルはワイン生産においてフランス・イタリアにも劣らない長い歴史を持ち、あまり大きくない国土ながら世界第6位のワイン生産量を誇っています。
ポルトガルは高級酒精強化酒のポルト、マデイラというイメージが強い国でしたが近年では高級辛口白ワインやロゼワイン造られはじめ、意欲的な小規模生産者が増えつつあります。

おすすめのポルトガルワイン

【ポルトガルワインの格付け】

  • D.O.C.(デノミナシオン・デ・ オリヘン・コントロラーダ)
    原産地呼称統制ワインです。
  • I.P.R.(インディカソン・デ・プロヴェニエンシア・レギュルメンターダ)
    産地表示上質ワインです。
  • Vinho Regional(ヴィニョ・レジョナル)
    地酒。ラベルには生産地名が表示されています。
  • Vinho de mesa(ヴィニョ・デ・メザ)
    テーブルワインの位置づけです。

アメリカワインの特徴

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アメリカは近年、著しくワイン製造が盛んになってきた新興地域(ニューワールド)です。大航海時代、スペイン人によってワイン造りが伝えられました。
アメリカの生産地域として著名なのはカリフォルニア州で、アメリカワインの90パーセントを占めています。他にはワシントン州やオレゴン州で生産しています。
カリフォルニア州では年に一度ワインコンクールが行われ、最高のワイナリーには「ゴールデンベアー賞」が贈られるそう。
ヨーロッパで施行されている原産地制度はなく、品質は土地ではなく品種によって決まるという考えのもと、品種主義に基づくワイン作りをおこなっているのが特徴です。
フランスワイン・イタリアワインと比肩するような素晴らしいワインがたくさんあります。

おすすめのアメリカワイン

【アメリカワインの格付け】

  • バラエタルワイン(Varietal Wine)
    品種商品名ワイン。高級品種ワイン。
  • プロプライアタリーワイン(Proprietary Wine)
    高級品種ブレンドワイン。ワイナリーが生産・醸造・瓶詰めしたブランドを表示するワインです。
  • ジェネリックワイン(Generic Wine)
    産地名を表示してワインのタイプをあらわす日常消費向けワイン。

チリワインの特徴

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チリでは19世紀からワイン生産が始まったニューワールド(新興国)です。
チリはフィロキセラの蔓延以前にフランスから苗木を輸入しており世界で唯一フィロキセラの被害にあっていないワイン生産国です。
そのため、フィロキセラ対策の接ぎ木をする必要がなく、自根のブドウが植えられているのが特徴です。
また、フィロキセラ意外にも害虫の少ない土地柄で、ほぼ無農薬でぶどうが栽培されています。
チリワインの製造地域で特に有名なのはマイポ地域、ラぺル地域、クリコ地域、マウレ地域です。この4つの地域を合わせてセントラル・ヴァレー大地域といいます。
チリワインはフレッシュで飲み口のよいテーブルワインがたくさんあります。

おすすめのチリワイン

チリワインには、フランスワインのような明確な格付け制度はありません。ラベルには、樽熟成されているか、いないか、葡萄品種が単一か、それとも何種類かのブレンド(アッサンブラーヘ)か、というような情報がラベルに記載されています。ただ記載義務がありませんので、表示がまちまちだったりします。
チリにおけるワインの管理機関SAG(Servicio Agricola Y Ganadero=農牧局) によって、チリのワインは以下の3つのカテゴリーに分類されています。
【チリワインの分類】

  • 原産地呼称ワイン(DO)
    チリ国内で瓶詰め。原産地呼称ワインはそのラベルにDenominacion de Origen、または DOと表示しその後に当該地域を記載。
  • 原産地呼称のないワイン
    ブドウ品種の指定があります。
  • テーブルワイン

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